I love the cinema!

こころに映ったことや奮闘記です。

2006年11月

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相変わらず、咳、喉と頭が痛く、お腹にもきた。

並行して、歯医者にも通っていて、今度の金曜日は抜歯!の予定。


今年は医療費かなりかかりましたよ。歯関係でかなり。

医療費控除は、年末調整じゃできないんですよね。
一応、領収書はすべてとってあるんですが、確定申告はめちゃ混んでるからな…。


11月は悪い想い出ばかりしかない。
大体必ず体調を崩す。


今月はずーっと風邪。いつまで経っても治らん。ほんとつらい(T_T)。
スーツも冬用を買わないと。コートも用意しないと。


といってる間に、もう12月じゃないですか!

今年は、仕事ばっか。
ま、できるだけでも、素晴らしいんですけど。

でかい事、したかったですねー。
とにかく雑務で忙しくて。


僕、HPを持っていて、毎年末、その年自分がやったことベスト10を載せるのが一つの趣味なんですよ。ご存知の方、多いと思いますが。
(そろそろやちゃおうかな)


今月で風邪を何とか追放して、12月は2006年を充実したものにするための総仕上げをしたいですねV(^-^)。

たかだか3年で、時代は随分と変わった。
おいらだけは、まだ2003年のままさ。

ダーリン ダーリン♪

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頭が少し痛い。
お腹にきそーな予感。

微妙な風邪です。

さて、世界最大の映画祭といえばカンヌ映画祭。
最高賞にあたるパルムドールを2度受賞した映画監督は、世界に5、6人しかいない。
日本人がその一人で、今年亡くなられた今村昌平氏です。

ちなみに、「ニュー・シネマ・パラダイス」などで名演した俳優フィリップ・ノワレ氏も亡くなったとか。素敵な役者さんでした。合掌。


で、2005年のカンヌ映画祭で「ロゼッタ」(友達が最悪と言っていたので、未見)に続き2度目のパルムドールを受賞したのが、ダルデンヌ兄弟「ある子供」です。

ある子供


これは映画館で見たいと思いながら、見れなかった作品です。連日満員でしたから。

で、満を持してDVDを借りたのですが…。


こういう作品も批評しなきゃならないでしょうか。

「こういう」というのはですね、賞狙い(ドキュメンタリータッチ、アンチ劇映画、綿密に練られた構成が感じられず即興に頼り、監督の独裁が際だっている)っていう意味ですねー。

分かる人は分かればいいんだ、というフィルム(映画とは呼べないな)。


この作品で終始使われている手持ちカメラについて。

効果は、ドキュメンタリータッチになることと、部分的に使うとサスペンスがかかることですね。

だけど、ずーっと手持ちを使われると気分が悪くなる。「リリィ・シュシュのすべて」(岩井俊二監督)もそうだった。

きちんとした計算のない「ぶれる映像」は、好きになれません。その場しのぎとしか思えない。


感情移入を一切許さない主人公。
というか、登場のさせ方も微妙で、途中からこいつが主人公かと気付いた。これも計算してるのか? いや、ただ、下手だとしか思えないですね〜。


若者の表面しか描いていない。これ社会派作品と標榜する計算? 脚本が下手だとしか思えないですね〜(脚本も監督兄弟)。


ラストで、許してとばかりに主人公の内面が描かれる。ここで終わりにするんじゃなくて、こういうシーンは真ん中に入れないと、もう遅いって思う。


ただ「バカでどうしようもない男の子」と思って見ていたから、退屈でしたよ。90分しかない作品なのに。


それとも、「こんな20歳の少年でも愛そう」ってテーマなの?(多分そうだろう)


しんどいなー。自分の子供を売って金にするんだもん。
(こういう時に赤ん坊の泣き声とか出して彼の葛藤を作らないわけ? 赤ん坊っていうのは、始終泣いているもんなんだよ。この映画全然泣かない。リアリズムを狙っていながら都合がいい)


だとしたら、それだけ切実な背景を描くのが劇映画の基本。
この映画、そういうのを全部拒否している。

こういうのを斬新と思うのはどうかな、と思うよ。審査員の皆さん。

前半の金のやりとりが延々と続く退屈さ。

こんな下らない男を愛するバカな女。彼女の描き方も上っ面だけだから、「バカップル」と思うのだ。


脚本ないでしょ、多分。どうでもいいようなシーンばかりだもん。
こういうのを好きな映画ファンもいるかと思うけど、僕は勘弁ですわ。


「映画史上、最も感情移入できない主人公」この一言に尽きる。

それを斬新、芸術と受け取ったカンヌ映画祭審査員。
ただの手抜き・下手っぴーと思ったおいら。

どちらを支持するかは、皆さんにお任せしますよ。


昔、よく聞いた言葉を思い出す。
「謝って済むなら、警察はいらないんだよ」

主人公に鞄をひったくられたおばちゃん、あれからどうしているのか。もしかして、実はもの凄く貧しい女性だったのではないか。その日は、ご主人の給料日だったのではないか…。

バランスに著しく欠ける映画だ。バランスとは人間のことだ。

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おいらの映画批評はすごいな(自画自賛)。
何がって、ストーリーに全然触れないでここまで書けることですよ。
天才じゃない?(退かないでネ、冗談ですから)

というかね、おかしい映画評論家ばかりだから、いい映画が見過ごされて、変な映画ばかり流行る。巨匠におもねってばかりですわ。

「キネマ旬報」もいつからか、おかしくなりましてね。大島渚の「御法度」がベストテンに入ってから、見限りましたよ。多分、今年度もベスト1はイーストウッドを選ぶんだろうな。


さて。閑話休題。

朝、起きたら、身体の節々が痛い。嫌な予感。
熱はないが、出そうな予感。
相変わらず、咳が止まらない。

明日は日曜日なので、とりあえず病院へ行ってきた。
仕事は休んでもいいと言われたので、お言葉に甘えようと。


しかし、家ではあまりゆっくりもできない。
妹が子どもたちを連れて帰ってきているのだ。

美桜
みおちゃん、1歳でーす。

長男あきは5歳、ゆきやは4歳。子どもはあっという間に成長する。

みおちゃんを除けば、面倒見るのが面倒くさいので、妹が来ると分かっている日には、DVDを借りに行く。

こいつらもそろそろ理解できるだろうと思い、「母を訪ねて三千里」を見せたのだが、あっという間に飽きて、画面から離れた。

泣かせてやろうと思ったのに(-_-)。



さて、なぜまた風邪をひいたのか。
熱が下がった後、咳が続いていたのに、病院へ行かなかったのが行けないのか。

それとも、やはり無理をしていたのか…。

全然してないつもりなんですけどねー。


「無理」の感覚がちょっと違うのかな。
もうちょっとハードルを下げた方がいいのかな。


生まれた時から、身体が弱かった。
そんな僕が人並みに生活できるようになったのは、7歳のときに親に無理矢理やらされた「剣道」だった。

「水泳」とどっちがいいかってきかれたんですけど、水泳は「寒いもの」とばかり思っていたので、仕方なく剣道を選んだんですよ。

ところが、剣道のほうが寒かった。冬の道場の床、たまらないですよ。足はしもやけだらけ。
今はモップだけど、冷たい朝にぞうきんがけですからね。

うちの甥たちには、まず真似できないな。


僕の「無理」は、剣道から生まれたのかもしれない。
無理の連続人生でしたからね。

「いじめ」どころじゃないですよ。何度「死ぬ〜」と思ったことか。


こうやってパソコン打ってる間も、でかい声ぎゃーぎゃー出しやがって(-.-)。


運動していないのは、一理あるな。
交通手段は、ほとんど車なので。

あー、頭が痛い。
でも早めに病院へ行けたので、少し成長V(^-^)。


今年の風邪は長引きますよ〜。
予防接種をお勧めします。

では、少し横になります。

おやすみなさ〜い。(^-^)/

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今日は勤労感謝の日だったんですねー。
先週は風邪で会社を休んだけど、やっぱり週休2日は全然違う。

今の時代、日曜しか休みがないって、しんどいですよ…。


すでにいろいろと根回しはしているけど、健康のため、再来年を目標に改革を考えています。といっても、僕にそんな権限はないけど。


今日は、懇談的に、雑感とか書きます。勤労感謝の日だから、肩の力を抜いて、思いつくままに、ただ書き綴りますネ。


「恋愛回避症候群」って知ってます?

新聞にどでかい広告が載ってましてね。

広告の説明によると、


恋愛回避症候群とは、無意識に女性から遠ざかっていく行動的特徴。
(中略)
あなたは遠回りしていませんか?結婚を望みながらも、シャイなため無意識に女性を避け、恋愛関係を結ぶことができない。



結婚コンサルティング会社の広告です。


おいらもそうなのだろうか…。

確かに、女性と話すのはあまり得意じゃないし、無意識に遠ざけている気もする…。


まー(今すぐ切実に)結婚を望んでいるかというと、微妙って感じですが。


僕ですねー、独身生活を結構楽しんでいまして、家庭をもっている友達からみたら、羨ましがられると思う。

同級生はみんな早く結婚して、子どももたくさんいて、お小遣いもあまりもらえない。
経済的に切迫していて、飲みに行くのも大変みたい…。自由もあまりなさそう。


それに比べて、おいらは、DVDは買いまくり、ギターも習い、時間さえあれば映画館へ行き、こうしてブログなんか書いたりして、自分の時間がたくさんある。


友達にブログのアドレス教えても、なかなか見てくれない(笑)。
パソコンを開くのも大変なんだろうな、と。


もちろん、家庭をもつことで得ることもたくさんあると思う。
決して、結婚を否定してる訳じゃなく、憧れである。いつかは、とも思っている。

いい女性と出会えたら、って感じですかね。こればかりは相手がいないと。
なんて呑気なことを言ってたら、あっという間に中年になりそう(笑)。


今は、夢中になっていることがいくつかあって、心の余裕がないんだな。
無理はしてないですよ。自分のできる範囲をしっかり自覚して、仕事もしてます。
理想は高いんだけど、最近はここまでで押えようと、妥協点を探して決着つけてます。

やりすぎて身体壊したら、元も子もないので。



話は変わるけど、新城駅南口にあった旧UFJ銀行(北口の東京三菱銀行に移設)跡地に塾ができるって噂を聞いたけど、本当?

誰か、そういう情報知ってる?
(地元じゃない方、すいません)

本当の話だったら、しんどいわー。最高の立地だもん。来年は激闘になる。

今年はいろいろ計画立てていたんですけど、ゆとり教育廃止とともに雑務に追われて、それどころじゃなかった。


いろいろな構想はあるんですけどねー。身体は一つしかないし…。無理もできないし。


今年の風邪は長いですねー。
僕、まだゴホゴホいってます。別に無理してる訳じゃないですよ(^-^)/。

皆さんも、気を付けてくださいね。

病気になったら、医者に行く。早い段階で。僕みたいに高熱出してからじゃ、ダメですよ(^_^;)。

ギターを許してくれる、いいひとが見つかりますように。(^-^)/

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もう今年はDVDは買わないと決意していたのに、また買ってしまった。
ジム・ジャームッシュ / アーリー・コレクションDVD-BOX (初回限定生産)

「初回限定生産」という言葉に負けた…。
僕ら(映画少年)の世代では、買わずにはいられないですよ。DVDボックスの中には、駄作を入れて販売する卑怯な手もあるけど、初期の3作だから。TSUTAYAにも置いてないんだもん。

興味ある方、「ストレンジャー・ザン・パラダイス」を見て下さい。
今は、もう輝きもないですけど、彼の登場は当時、「天才現る!」と驚嘆したものです。

そろそろ、「Q・タランティーノBOX」も出そうだな(笑)。


さて、僕はよく「天才」という言葉を口にしますが(笑)、どんな人でも「きれまくる時期」ってあると思うんですよ。

例えば、野球で、無名のピッチャーがあるシーズンだけ輝き去っていく、みたいな。

スポーツと同じように、芸術家も、不振のときもあれば、きれまくりの時もあり、一発屋っていう人もいると思う。


ジャームッシュもタランティーノも、非常に短い期間ではあったけど、「時代の寵児」として登場し、後生に残る作品を残した(過去形でもうしわけないっす)。


さて、今日紹介する映画「クラッシュ」をつくったポール・ハギスも、彼らと似たような天才じゃないかと思う。


「Hiroは多分、えーって感じだと思うよ」


比較的感性が似ていて、「グリーン・マイル」を一緒に見て、「駄作だ」と意見が一致した友人の言葉だったので、ゲテモノだろうと思っていた(好きな人、ゴメンね)。

もとより、この映画を観る前から、ポール・ハギスは脚本家として、名前は知っている。
「ミリオンダラー・ベイビー」で観客を奈落の底に落とし(笑)、再びイーストウッドと組んだ「父親たちの星条旗」での僕の批評でもお分かりだと思う。

ちなみに「父親たちの星条旗」は少し言い過ぎたので、興味ある方見てね(笑)。


そんな脚本家が脚本・製作・初監督した映画である。

しかし、アカデミー賞作品賞受賞(他にオリジナル脚本賞・編集賞)。
一応、押えておかねば…とかねがね思っていた映画であった。


「多分、左だろうな」バランスに敏感なおいらは、そう予想していた。


では、詳しく語りたい。


前回「博士の愛した数式」で、監督が脚本を書くことの弊害を指摘したが、監督が自ら脚本を書いても許される作品もある。ある条件があれば。

それは、「天才」という厳しい条件だ。

天才とは何か。
時代に果敢にチャレンジしなければならない。そのためには、リスクを冒さなければならない。それでも、自らの信念を貫き通す。

そして、それが時代とかみ合えば、作品は傑作となり、作者は天才となる。

ポール・ハギスは、この「クラッシュ」という作品で、もの凄いリスクを背負って自分の才能を披露した。アタック(攻める)した。

クラッシュ

僕の感想だが、結果的に成功した。もちろん、アカデミー賞を獲ったんだから大成功だけど、見終わった瞬間、「こいつは天才だ」と思った。


賛否両論あるみたいだけど、僕は「賛」ですね。

同時に、彼は年の割に(50を越えている)キャリアが浅い。後数本しか、このレベルの作品は撮れないだろうとも思った。

きっと「『父親たちの星条旗』は、才に溺れたのだ」と思った。


年に数本しか映画を観ない人は、多分訳がわからないと思う。
登場人物が多く、主役が誰かも分からない(僕の中では決まっているけど)群像劇。
加えて、アメリカ的なテーマ。


でも、おいらは唸った。
映画少年が「こんな映画を撮りたい」と脚本を書き、それをそのままフィルムに映したような作品なのだ。

各エピソードを一つのテーマでまとめあげた力業。あっぱれと言いたいです。


構成って何か、セリフって何か、もっと大きく言ってしまえば、「技術」って何か。


人間なんです。


どんな時代でも、変わらないと思います。


で、「クラッシュ」は2005年公開で光り輝いた、天才の生み出した結晶なんです。

それより前でも後でも、傑作にはならなかったと思う。
ポール・ハギス自身が21世紀前半に50才を過ぎて輝きだした。それまでの時代は
彼に合わなかったんです。

逆に、時代が彼に追いついたとも言えるかも知れない。


J・ジャームッシュもタランティーノも、まだ現役ではあるが、もう時代についていけなくなった。

ポール・ハギスも、黒澤明やチャップリンのような長い時代にわたって活躍するタイプではないような気がする。


それくらい、きれまくっているんです。

彼じゃないと書けないシーン、セリフ、そういうのなんです。
意味分かりました?(笑)


と、褒めてるんですけど、すごい際どい映画だった。
右に、左にと、揺れまくっていた。
一歩間違えば、アマチュアの「実験映画」になっていた。

だけど、見終わって、「これはプロの映画だ」と思った。
技術がものすごい高い。


その代わり、難しい映画だよ(笑)。
大衆受けを狙ってないもん。

おいらみたいな映画ファンを喜ばせてくれる映画。


しかし!
粗を探そうと思えば、見つからなくもない。

例えば、ラストはニューマニズムでまとめてるけど(だから賞もとれたと思うけど)、ちょっとさじ加減が甘いかな。そのままキワキワで行っても良かったと思う。

でも、おいらには真似ができないから、負け犬の遠吠えです。



僕自身の中で、「傑作」の基準は何だろうって、自問自答してみると、やっぱり「バランス」なんですよ。

右にも左にも寄ってない。だけど、心に訴えかけてくる作品。

それが本物のプロだと思っている。


ミリオンダラー・ベイビー

「ミリオンダラー・ベイビー」は素晴らしい映画ということは認めるけど、ちょっと左に寄ってるんです、僕からいわせると(具体的に書いてもいいけど、内容に触れるのは信条じゃないんで省略)。


「父親たちの星条旗」は、バランスはとれていたけど、空回りしている気がするんです。自分の才能を押えきれなかったんじゃないかと、今にして思う。


「クラッシュ」も危険極まりない。でも、真ん中で着地した。僕の中では。


とりわけ、映画人の評価は高いと思う。
盗みたいと思うようなシーンがいくつもあったもん。


プロたちを嫉妬させる映画。


今日の「この一言に尽きる」でした(笑)。


十年後には、ポール・ハギスDVD−BOXとか出るんじゃないでしょうか。

「初回限定生産」で(笑)。

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