2009年11月
いい台詞(セリフ)
訴訟では、槇原さんが作詞した歌の「夢は時間を裏切らない。時間も夢を決して裏切らない」という一節が、松本さんの漫画「銀河鉄道999」に出ているせりふ「時間は夢を裏切らない。夢も時間を裏切ってはならない」からの盗用かどうかが争われた。
音楽の歌詞と映像ドラマの台詞にどんな因果関係があるかは知らないが、この「夢は時間を裏切らない」という意味が、よく分からない(笑)。
夢に費やした時間が大切ってことか?
さて、僕は映画は「構成」だと思っているんだけど、TVドラマの世界なんかでは、「いい台詞を書けるライターがいないか」みたいな話がよくあるみたい。
「JIN-仁-」なんかを見ていると、確かになかなかいい台詞が出てきて、これは脚本家が考えたのかな?とか思うけど。
いい台詞とは、上っ面の言葉で判断するというより、その登場人物でなければ、その状況でしか言えない、絶妙な言葉が思いつくか、だと思う。
意識して書くというより、神さまが降臨してくる系の技ですな。
こういうのは、センスで勝負するものではないと思うし、センスって時代ってことでしょ。
時代が変わったら終わりじゃダメだと思うしね。
いつの時代でも、通じるものがなければと思う。
僕は映画を目指していたんで、どうしても映画の場合の話になっちゃうんだけど(ドラマや漫画、歌詞は必ずしも当てはまるものではない)
長いセリフはいい台詞とはいえない。
科白は、時間を止めてしまう。
説明的なセリフも極力避けるべき。
理想は、無声映画ですね。
セリフがなくても、物語が成立しちゃうっていう。チャップリンや過去の方がやっていますよ。
映像は、音楽といっしょで「時間の芸術」なんです。だから、流れを止めてはいけない。
止まったり、後ろを振り返ったり(いわゆる回想)してはいけないんです。
するんだったら、重要な理由が必要で、重要な伏線とならなければならず、サスペンスをかけてできるだけコンパクトに。
TVドラマ見てると、ときどき長台詞がありますね。
注意してみれば分かるけど、その間はカメラ(カット)を切り替えたり、ズームしたり、なるべくスピード間を落とさないように気を付けているみたいですね。
僕が注目しているのは、故野沢尚が「坂の上の雲」でどんなセリフ書いているかですね。
セリフって作家性が現れるものなので、なかなかカットしづらいんですよ。
故人だから、なおさらね。
野沢尚は、恋愛ドラマでくさいセリフ連発でしたからねー。
ま、NHKはCMないから、民放のドラマともまたちょっと違ってきたりするんですけど。
創作という面からいうなら、誰の影響も受けていないセリフなんて、もはや存在しないと思いますよ。
まあ盗作とか騒ぐのはナンセンス。パクってくれてサンキューっていうのが、オリジナルで創った人の言葉でしょ。
反対にぱくる人は敬意を忘れずにね。
診療報酬
実は、ずっと咳が出ていましてね。
風邪がなかなか治らないので、今日病院へ行ってきました。
処方された薬を飲んだら、どんぴしゃり。咳が治まった。
ただ、ちょっと高かったなー。
地域の医院なのだが。薬代も入れて2000円を超えたから。
僕は、2週間に1回、心療内科にも通っているのだが、こちらは障害者自立支援法の適用によって、1割負担(この法律、民主党政権によって廃止される危険あり)。
毎回、2〜3分の診察で約500円。
ってことは、健康保険も適用されないと、本来なら5000円が支払われることになる訳か。
ちょっと法外だな。たかだか2,3分のやりとりで。
病気になるとお金がかかるということです。
国民皆保険導入に反発を受けているオバマ大統領が気の毒な気がする。
プラハの演説より、よっぽどノーベル賞の価値があると思われる。
この病は仏の御はからいか
病気の性質上、上手にこの病と付き合っていこうと考えている人もいると思う。
しかし、僕はこの6年間、上手に付き合うなどと考えたこともない。
病魔。それは、闘う相手。
日々、格闘だ。
僕と会う人は、皆、僕が普通の人間だと見えるようだが、それは僕が調子の良い時にしか会わないからだ。
調子が悪ければ、外出もせずに横になっている。
闘いとはいっても、きまぐれな病なので、あまり勝った負けたと気にしないで、いつも勝ったと思うようにしている。
今年も残りわずかだが、この1年もここまで病気を理由に仕事を1日も休んだことがない。
当たり前と思うか、奇跡と思うか、それは周りの人が判断すること。
僕自身、日々格闘なので、感傷に浸っている暇もない。
ただ、感謝は忘れないようにしている。いろいろなものや人に対してね。
病気になって得たものも多いけど、失ったものだって数えればきりがない。
一番大きく胸に空いた穴は、組織から離れて、孤独になってしまったこと。
組織からは、実に多くのことを学べたし、成長もできた。
僕は29歳の時から、全く成長していない。いや、後退しているかも。
だからこそ、健康でいるうちは、悔いなく全力で突っ走ってください。
声を大にして言いたいな。
僕の分までね。
ライ麦畑でつかまえて
ジョン・レノンを射殺したマーク・チャップマンも、レーガン元大統領を狙撃したジョン・ヒンクリーも愛読していた本。
この本は、僕が高校生のときに出会い、英文学科に進むきっかけとなった。
当時の僕が、どれだけ歪んでいたかが分かります(笑)。
J・D・サリンジャーの代表作であり、永遠の青春小説。
キャッチャー・イン・ザ・ライ
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僕の卒論のテーマにもなりました。
最近、また読んでみようかなと思っています。
勤労感謝の日の今日も、仕事でした。
ちなみに作者サリンジャーはまだ生きています。
田舎で隠遁生活をおくっています。
大の人間嫌いなのだそうです。