I love the cinema!

こころに映ったことや奮闘記です。

2010年10月



本が読めなくなった。




同じ病気の人も同様の悩みを抱えているようで、映画も集中して見れない、仕事も続かない…など、集中力の持続の難しさを口にしている。




僕は、長編小説は、「新・平家物語」で挫折してから、チャレンジしづらくなった。面白くない訳ではないが…。




映画へのこっぴどい批評も、ひょっとしたらそんな性質から我慢ができなくなっているのかもしれない。




ただ、もちろん、2時間あっという間に過ぎゆく映画も存在する訳で…。




悪いのは僕ではなくて、映画だろう(笑)。




そんな僕に、スタンドライトを母がプレゼントしてくれた。




いつもは、音楽を聴きながら眠りに就く。




起きると、音楽が流れっぱなしってことは日常茶飯事だ。




薬を飲むと、その後の記憶をなくしていることが多く、早く飲むと、寝付けないから、就寝直前に飲んで、電気を消す。




このランプは消してから眠るのか、朝まで僕を照らし続けるのかーー。




とりあえず、本は用意しておこう。

5


故今村昌平監督が設立した「日本映画学校」が4年制大学となって、新百合ヶ丘キャンパスを中心に、日本映画大学としてスタートする。




やっとである。




外国にはよくある「映画」の大学だが、日本には専門学校しかなく、そのため卒業後の進路への不安、いわゆる大手のマスコミは4大卒しか就職できないから、不利となり、人材は早稲田やその他に雑念と送り込まれてきた。





ようやく、志が同じ人間が、触発しあえる環境ができた。大学だから、つぶしも利くだろう。





もっとも遅すぎた。オレ、36だし(笑)。





もちろん、映画学科や映像学科、演劇学科のある大学はあるんです。





僕は、映画学科に入る目的で、N大学の附属高校に入ったの、知ってた?




18の時「映画学科に行きたい」と訴えたが、先生やいろいろな人に「半分は就職できない」と反対された。




当時は斜陽だったしね。




どういうことが予想されるかというと、例えば女優の卵は、外国語も学べるし、一般教養も学べる。歴史や民俗史も学べる。




全部、役作りに役立つ。人気が出たら、学ぶか、学ばないヤツもいる中、芝居を学びながら、人間学を養える。




例えば、役者が脚本を勉強してもいいし、ライターが役者をやるとシナリオを深く学べるのと同じ。




たくさんのものを吸収し、自分に合った進路を選択できる機会をきっと提供してくれるでしょう。




この大学、OBが半端ないからね。学費もそれほど高くないし、本気でやりたいなら、勧めるね。




映画への偏見。やっと幕を閉じる。映画はその国の文化。芸術。庶民の夢。憧憬。




天国の今村昌平監督はカンヌの受賞よりうれしいでしょう。

2


恋も2度目なら 少しは上手に 愛のメッセージ 伝えたい




中森明菜の「セカンドラブ」が大好きである。




今年の初め、女性脚本家3人のトーク番組を拝見した。




大石静、田渕久美子、あと一人は忘れたが、民放ドラマを手がけてきた大御所だ。




彼女たちは、一様に「現代の女性は魅力がない」と斬っていた。




そんな彼女たちが描く「女」とはどういう女性か。NHKの「セカンドヴァージン」(大石静脚本)を少し拝見したが、痛すぎて見ていられなかった。




鈴木京香が、セカンドラブをする話である。彼女は、社会的に成功している女性。しかし、自分より一回り若く、社会的名声も確立している男に心を動かされる。




相手役は無名の役者だが、如何せん存在感がなく、鈴木京香が惚れるほどの切れ者には到底見えない。




女性の「性」について、かなり踏み込んでいるが、鈴木京香だからか、痛い。




それは、男の妻、深田恭子がかわいいから、というのもある。




大石女史が描きたいテーマは分かるが、現代からは遠くかけ離れている。




あんなに若くて、豪邸も持っている男。そんな男に翻弄される。それは別にありだろと思う。金持ちだし。




その時点で、男性の僕は、感情移入ができない。




タダの性欲だけなら、フリーターの男でもいいんじゃないの?




あるいは、シングルだけど、社会での立場も低い女性に設定しても良かったのでは。




鈴木京香の住む豪邸を見ていたら、「勝手にすれば」と思わせる。




視聴者が今、何に飢えているか。しっかりリサーチするのも、脚本家の大きな仕事。



プロだったら、その庶民目線を忘れてはならないだろう。




あと、個人的な意見で恐縮だけど、携帯のメールのやりとりは辟易ですな。



携帯を持っていない女。それくらい、突飛な設定は浮かばないのでしょうか。





「いつも、この季節はこうなんです」僕は医師に話した。




前回の診察からずっと会社を遅刻し続け、起きるのがつらいということを。




と、こんな始まりで幕が開く映画はないですかい?(笑) 日本中の共感を得るのは間違いないだろう。





お前が書けば? 時間がないです(笑)。仕事している以外の時間は、寝ていますから。




幸運なのは、僕は仕事が好きだということです。





体調が時々悪いのも、給料が上がらないのも、この一事だけで踏ん張っています。




生きることは、ある時点から「恩返し」だと思った。僕が人生を楽しめば、たくさんの人に恩返しが出来る。




今日は勝ったという日もあれば、「寒かった(T_T)」という日もある。




それでも、生きているだけでいいと思った。




それだけでも、奇跡なのに




人は、元気になると、欲を張りすぎる。




脳があれだけイカレて、繰り上がりの足し算もできなくなったのに、




勉強を教える仕事に就いているというのは、大がつく位の奇蹟である。




人生は、何歳からでも、いくらでもやり直せる。




僕が、もし身体が今よりも丈夫だったら、そういう社会を実現する活動にもっと積極的になる。




もちろん、これから後の僕の人生で、それが実現するかもしれない。




また、明日が始まる。



季節の変わり目は、非常につらい。




今日の体調の悪さは、今年ベスト5に入る程だった。会社に着いたのが、午後5時過ぎ。




それまで、寝ていたのである。過眠だ。




寒くなってきたのもあって、布団から出れない。同じ病気の人は「これは怠け病では」と疑う真面目な方もいらっしゃるようだが、そう憂えている時点で、病院へ行ったほうがいい。




1日潰すと、仕事が溜ってしまうので、これは気晴らしをしなければならない。




参ったな…と思っていたら、中園直樹氏から電話が入った。




「給料が入ったから、K先輩のお墓参りに一緒に行きたいんだけど」




K先輩のお墓は、車でしか行けない、ものすごい交通の便の悪い場所にある。




日曜日、一緒に行くことにした。




「小説、面白いよ。文章、上手くなったじゃん」実際、冒頭の部分など、推敲の跡が見られ、切れまくっている。




「ありがとう。キミは(小説に)出てこなくて悪いんだけど」




彼は、実在の話を小説にする。そのほとんどが、自分に起こった出来事をアレンジする希有な作家だ。




よって、実在の人物が出てくるようなことがあり得るのだ。




「コメディーかなんかに出してくれたら、いいよ(笑)」




「申し訳ないが、そういうのは書けない(笑)」




真面目なヤツである。今日も、いじめで自殺した中学生のニュースを見た。彼の活躍が比例するのは、皮肉だが、




自分が食えなくなっても、いじめがなくなって欲しいと願っている男だから。




そうだ。K先輩に手紙を書こう。題名は「天国にいるK先輩へ」と決めた。




いじめや犯罪をなくす為には、各人の想像力の豊かな社会にするしかない。




僕は、仕事で、生徒達に説いているし、中園氏は小説で悲劇をなくそうと努力している。




まー、今の携帯世代が大人になっても、僕は負ける気はしないね(笑)。なんせ、妄想の鬼だから。




明日は、ちゃんと起きれますように。僕は、K先輩の分まで、自分の命を使い切る。




皆さん、風邪には気をつけて。



↑このページのトップヘ